フィリピンの英語は訛りがあるのか？レベルやアメリカ英語との違いを解説！

フィリピン留学を検討する際、多くの方が「フィリピン人の英語は訛りがあるのではないか」「正しい英語が学べるのだろうか」と不安を抱えています。

実は、フィリピンは英語教育が非常に進んでおり、英語力の高さは世界的にも評価されています。

この記事では、フィリピン人の英語レベルや特徴、訛りの有無などを詳しく解説し、どのような方にフィリピン留学がおすすめなのかをご紹介します。

フィリピン人の英語はレベルが高い

フィリピンは、アジアの中でも特に英語力の高い国として知られています。歴史的背景や教育制度の影響もあり、多くのフィリピン人が流暢な英語を話します。

本章では、フィリピン人の英語の実際のレベルや背景を紹介していきます。

そもそも公用語が英語

フィリピンでは、フィリピノ語と英語の2つが公用語として定められています。つまり、英語は日常的に使われる言語なのです。

街中の看板やメニュー、公共の場でのアナウンスなど、ほとんどが英語で表記されています。

また、小学校から大学まで、英語が教育言語として使用されていることも特徴的です。数学や科学などの教科書も英語で書かれており、授業も英語で行われることが多いため、フィリピン人は自然と英語環境の中で育ちます。

上記のような背景から、英語を学ぶ環境としては非常に申し分ないと言えるでしょう。

TOEICの地域別平均スコアでは749点と高水準

フィリピン人の英語力の高さは、客観的なデータからも明らかです。国際ビジネスコミュニケーション協会が発表しているTOEIC L&R（リスニング＆リーディング）の国・地域別平均スコア（2022年）によると、フィリピンは749点という高得点を記録しています。

アジア諸国の中でもトップクラスの数字であり、日本の平均スコア（約520点）と比較するとその差は歴然です。

特に、スピーキングとリスニングの能力が高く評価されており、このことからもフィリピン人の英語コミュニケーション能力の高さがうかがえますね。

世界の英語力ランキングではアジア2位

教育機関EFが毎年発表している「世界の英語力ランキング（EF EPI）」においても、フィリピンの英語力の高さは際立っています。最新のランキングでは、フィリピンは世界22位を獲得しています。これはアジアの中ではシンガポール（2位）に次いで2位という高い順位です。

一方、日本は同ランキングで80位と低迷しており、フィリピンの英語教育環境の充実ぶりが際立っています。上記のような結果からも、フィリピンで英語を学ぶことの有効性が理解できるでしょう。

フィリピンの英語には訛りがあるのか

フィリピン留学を検討する上で気になるのが、「フィリピン人の英語には訛りがあるのか」という点です。結論から言えば、若干の訛りはありますが、比較的聞き取りやすい英語だと言われています。

本章では、フィリピン英語の訛りについて深掘りしていきましょう。

比較的はっきりとしていて聞き取りやすいと言われている

フィリピン人の英語は、比較的はっきりとした発音で話されることが多く、初心者にも聞き取りやすいと評価されています。日本人が苦手とする「L」と「R」の発音の区別もしっかりしており、英語学習の初期段階では非常に役立ちます。

ただし、細かい発音には独特の癖もあります。例えば、「F」の音を「P」に近い音で発音したり（「coffee」を「coppee」のように）、「V」の音を「B」に近く発音したりする傾向があります。

また、「Th」の音が「T」や「D」になることもあります（「think」を「tink」、「that」を「dat」など）。

とはいえ、これらの特徴はコミュニケーションに大きな支障をきたすものではなく、むしろフィリピン英語の個性として捉えると良いでしょう。

発音はアメリカに似ていると言われている

フィリピン人の英語発音は、アメリカ英語に近いと言われています。フィリピンがかつてアメリカの統治下にあった歴史的背景が関係しています。

1898年から1946年までの約半世紀にわたるアメリカ統治の間に、アメリカ式の教育システムが導入され、英語教育もアメリカ英語を基準に行われてきました。

そのため、イントネーションやリズム、語彙の使い方など、多くの面でアメリカ英語の特徴を持っています。特に若い世代は、アメリカの映画やドラマの影響もあり、よりアメリカ英語に近い発音で話す傾向があります。

グローバルビジネスの世界ではアメリカ英語が主流であることを考えると、フィリピンで学ぶ英語は実用性が高いと言えるでしょう。

会話のスピードは遅め

フィリピン人の英語会話のスピードは、一般的にネイティブスピーカーよりも遅めです。英語初心者にとっては大きなメリットとなります。ネイティブスピーカーの早口の英語は、聞き取りに慣れていない初学者にとってはハードルが高いものです。

フィリピン人講師は、学習者のレベルに合わせて話すスピードを調整することが上手で、特に初心者に対しては丁寧でゆっくりとした英語で話してくれます。

また、フィリピン人は一般的に親切で忍耐強いため、何度も質問したり間違えたりしても温かく対応してくれる点も、初心者にとって心強い環境と言えるでしょう。

フィリピンの英語留学はどのような方におすすめなのか

フィリピン留学は万人に合うわけではありません。ここでは、どのような方にフィリピン留学が特におすすめなのかを紹介します。

初めての留学かつ英語初学者の人

フィリピン留学は、初めての海外留学を考えている方や英語初学者の方に特におすすめです。フィリピン人講師は、英語を母国語としない学習者の気持ちを理解しており、初心者にも分かりやすく英語を教えてくれます。

確かに、ネイティブのような言い回しやスラングを学ぶことは難しいかもしれませんが、日常会話や基礎的な英語力を身につけるには最適な環境です。

また、フィリピンの語学学校には日本人スタッフが常駐していることも多く、何か問題があったときにも安心だといえるでしょう。

さらに、フィリピンの語学学校には、同じように英語初心者の留学生が多く集まるため、「自分だけが英語ができない」という心理的プレッシャーを感じにくい環境で学習を進めることができます。

短期間で英語を話せるようになりたい人

フィリピン留学の最大の特徴は、マンツーマンレッスンを中心としたカリキュラムです。欧米の語学学校が主にグループレッスン形式であるのに対し、フィリピンではマンツーマンで集中的に学べる環境が整っています。

例えば、1日に4〜8時間のマンツーマンレッスンを受けることも可能で、「スパルタ式」と呼ばれる徹底した英語漬けの学校も多くあります。マンツーマンレッスンは、短期間で集中的に英語力を伸ばすことができるため、1〜3ヶ月程度の短期留学でも飛躍的にスキルを向上させることが可能です。

特に、スピーキング力とリスニング力の向上には効果的で、「英語が話せるようになりたい」というニーズに直接応えるカリキュラムが多いのも特徴です。

コスパよく英語学習をしたい人

フィリピン留学の大きな魅力は、そのコストパフォーマンスの高さです。アメリカやイギリス、オーストラリアなどの英語圏に留学する場合と比較すると、格段に費用を抑えることができます。

例えば、欧米に留学する場合、授業料だけで月に15〜30万円程度かかることも珍しくありませんが、フィリピンでは良質な語学学校でも月に10〜15万円程度で、授業料・宿泊費・食事代を含めたプログラムが提供されています。

また、フィリピンの物価は日本の約3分の1程度であるため、生活費も非常にリーズナブルです。食事は1食300〜500円程度、タクシーも5km程度なら300円前後と、日本と比べて大幅に安く済みます。

費用を抑えつつ質の高い英語教育を受けたい方には、フィリピン留学は最適な選択肢と言えるでしょう。

フィリピンの英語留学をおすすめできない人

一方で、フィリピン留学が必ずしも適していない方もいます。ここでは、どのような方にはフィリピン留学をおすすめできないかを紹介します。

ネイティブ英語にこだわりたいという人

フィリピン人の英語は非常に流暢ですが、やはりネイティブスピーカーの英語とは異なる部分があります。

特に、日常会話でネイティブがよく使うスラングや慣用表現、ニュアンスなどを学びたい場合は、フィリピンでは十分に習得できない可能性があります。

また、ビジネス英語の微妙なニュアンスやプレゼンテーションの技術など、より高度な英語表現を学びたい場合も、ネイティブスピーカーから直接学んだ方が効果的でしょう。

「完璧なアメリカ英語」や「イギリス英語のアクセント」など、特定の英語にこだわりがある方は、その国に直接留学することをおすすめします。

英語中級者レベルの人

フィリピン留学は英語初心者に非常に適していますが、すでに中級レベル以上の英語力を持っている方にとっては、物足りないと感じる場合があります。

TOEIC 700点以上ある方や、日常会話がある程度スムーズにできる方は、より高度な英語環境のある欧米諸国への留学の方が、英語力のさらなる向上には効果的かもしれません。

フィリピンの講師全員がネイティブレベルで英語を話せるわけではないため、特に上級者向けのレッスンでは限界を感じることもあります。

ただし、最近ではフィリピンでも上級者向けのカリキュラムを用意している学校も増えてきているので、学校選びを慎重に行えば、中級者以上の方でも有意義な留学になる可能性はあります。

アジア圏以外の方とより交流をしたいという人

フィリピン、特にセブ島の語学学校には、日本人をはじめとするアジア圏（韓国、台湾、中国など）からの留学生が多く集まっています。

安心して留学生活を送れるという利点がある一方で、「様々な国の人と交流したい」「西洋文化に触れたい」という希望がある方には物足りないかもしれません。

欧米諸国の語学学校では、世界中から様々なバックグラウンドを持つ留学生が集まるため、より多様な文化交流が期待できます。

国際的な人脈を広げたい方や、英語以外の異文化体験も重視する方は、欧米諸国への留学を検討した方が良いでしょう。

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